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【2025/03/10 23:22 】 |
顧問弁護士が扱う法律:利息制限法

企業の顧問弁護士(法律顧問ともいいます)をしている者が、日々扱う法律問題のうち、一般的な情報として役立ちそうなものをメモしているブログです。ただし、メモ程度のものですから、不完全な内容や誤植などがあるかもしれません。また、書いた当時は新しい情報でも、法改正や新判例などによって古い情報になっている可能性もあります。記事のテーマは幅広く扱うつもりですが、最近では、会社に対して不当解雇を主張する訴訟や未払いの残業代を請求するケースなどの労働問題が増えているので、そういうテーマの偏りはあるかもしれません。

今回は、利息制限法を紹介します。借金返済の問題に関連する重要な法律です。

第一条  金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一  元本の額が十万円未満の場合 年二割
二  元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三  元本の額が百万円以上の場合 年一割五分

第二条  利息の天引きをした場合において、天引額が債務者の受領額を元本として前条に規定する利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分は、元本の支払に充てたものとみなす。

第三条  前二条の規定の適用については、金銭を目的とする消費貸借に関し債権者の受ける元本以外の金銭は、礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず、利息とみなす。ただし、契約の締結及び債務の弁済の費用は、この限りでない。

第四条  金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が第一条に規定する率の一・四六倍を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
2  前項の規定の適用については、違約金は、賠償額の予定とみなす。
   第二章 営業的金銭消費貸借の特則

第五条  次の各号に掲げる利息に関する第一条の規定の適用については、当該各号に定める額を同条に規定する元本の額とみなす。
一  営業的金銭消費貸借(債権者が業として行う金銭を目的とする消費貸借をいう。以下同じ。)上の債務を既に負担している債務者が同一の債権者から重ねて営業的金銭消費貸借による貸付けを受けた場合における当該貸付けに係る営業的金銭消費貸借上の利息 当該既に負担している債務の残元本の額と当該貸付けを受けた元本の額との合計額
二  債務者が同一の債権者から同時に二以上の営業的金銭消費貸借による貸付けを受けた場合におけるそれぞれの貸付けに係る営業的金銭消費貸借上の利息 当該二以上の貸付けを受けた元本の額の合計額

第六条  営業的金銭消費貸借に関し債権者の受ける元本以外の金銭のうち、金銭の貸付け及び弁済に用いるため債務者に交付されたカードの再発行の手数料その他の債務者の要請により債権者が行う事務の費用として政令で定めるものについては、第三条本文の規定は、適用しない。
2  営業的金銭消費貸借においては、次に掲げる契約の締結及び債務の弁済の費用に限り、第三条ただし書の規定の適用があるものとする。
一  公租公課の支払に充てられるべきもの
二  強制執行の費用、担保権の実行としての競売の手続の費用その他公の機関が行う手続に関してその機関に支払うべきもの
三  債務者が金銭の受領又は弁済のために利用する現金自動支払機その他の機械の利用料(政令で定める額の範囲内のものに限る。)

第七条  第四条第一項の規定にかかわらず、営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年二割を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
2  第四条第二項の規定は、前項の賠償額の予定について準用する。

第八条  営業的金銭消費貸借上の債務を主たる債務とする保証(業として行うものに限る。以下同じ。)がされた場合における保証料(主たる債務者が支払うものに限る。以下同じ。)の契約は、その保証料が当該主たる債務の元本に係る法定上限額(第一条及び第五条の規定の例により計算した金額をいう。以下同じ。)から当該主たる債務について支払うべき利息の額を減じて得た金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
2  前項の規定にかかわらず、同項の主たる債務について支払うべき利息が利息の契約後変動し得る利率(以下「変動利率」という。)をもって定められている場合における保証料の契約は、その保証料が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一  保証契約の時に債権者と保証人の合意により債権者が主たる債務者から支払を受けることができる利息の利率の上限(以下「特約上限利率」という。)の定めをし、かつ、債権者又は保証人が主たる債務者に当該定めを通知した場合 法定上限額から特約上限利率により計算した利息の金額(以下「特約上限利息額」という。)を減じて得た金額
二  前号に掲げる場合以外の場合 法定上限額の二分の一の金額
3  第一項の保証が根保証(一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証をいう。以下同じ。)である場合における前二項の法定上限額は、その保証料が主たる債務の元本に対する割合をもって定められている場合を除き、保証契約の時に現に存する主たる債務の元本に係る法定上限額とする。
4  前三項の規定にかかわらず、第一項の保証が元本極度額(保証人が履行の責任を負うべき主たる債務の元本の上限の額をいう。以下同じ。)及び元本確定期日(根保証契約において主たる債務の元本の確定すべき期日(確定日に限る。)をいう。以下同じ。)の定めがある根保証であって、主たる債務者が個人(保証の業務に関して行政機関の監督を受ける者として政令で定める者が保証人である場合に限る。)又は法人であるときは、債権者が法令の規定により業として貸付けを行うことができない者である場合を除き、保証人は、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める金額の範囲内で、保証料の支払を受けることができる。
一  第二項第一号に掲げる場合 元本極度額を主たる債務の元本の額、元本確定期日を弁済期とみなして計算した法定上限額から元本極度額を主たる債務の元本の額、元本確定期日を弁済期とみなして計算した特約上限利息額を減じて得た金額
二  前号に掲げる場合以外の場合 同号の法定上限額の二分の一の金額
5  前項の規定は、保証人が保証契約の時に債権者に対して同項の規定の適用を受けない旨の意思を表示し、かつ、その旨を主たる債務者に通知した場合には、適用しない。
6  第一項の保証がその主たる債務について他に同項の保証があるときに行うものである場合における保証料の契約は、その保証料が同項から第四項までの規定により支払を受けることができる保証料の上限額から当該他にある保証に係る保証料の額を減じて得た金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
7  第一項から第四項まで及び前項の規定の適用については、保証契約に関し保証人が主たる債務者から受ける保証料以外の金銭は、次に掲げるものを除き、礼金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず、保証料とみなす。
一  契約の締結又は債務の弁済の費用であって、次に掲げるもの
イ 公租公課の支払に充てられるべきもの
ロ 強制執行の費用、担保権の実行としての競売の手続の費用その他公の機関が行う手続に関してその機関に支払うべきもの
ハ 主たる債務者が弁済のために利用する現金自動支払機その他の機械の利用料(政令で定める額の範囲内のものに限る。)
二  弁済に用いるため主たる債務者に交付されたカードの再発行の手数料その他の主たる債務者の要請により保証人が行う事務の費用として政令で定めるもの
8  営業的金銭消費貸借の債権者が保証契約を締結しようとする場合において、第五条の規定の適用があるとき(これにより第一条において適用される利率が異なるときに限る。)、利息の天引きをするとき又は主たる債務について既に他の保証契約があるときは、あらかじめ、保証人となるべき者に対し、その旨の通知をしなければならない。この場合において、当該債権者が当該通知を怠ったときは、これによって保証人に生じた損害を賠償する責任を負う。

第九条  前条第一項の保証料の契約後に債権者と主たる債務者の合意により利息を増加した場合における利息の契約は、第一条の規定にかかわらず、増加後の利息が法定上限額から保証料の額を減じて得た金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
2  前条第一項の主たる債務について支払うべき利息が変動利率をもって定められている場合における利息の契約は、第一条及び前項の規定にかかわらず、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一  前条第二項第一号に掲げる場合 特約上限利息額
二  前号に掲げる場合以外の場合 法定上限額の二分の一の金額
3  前条第四項の規定の適用がある場合における主たる債務に係る利息の契約は、第一条及び前二項の規定にかかわらず、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一  前条第二項第一号に掲げる場合 特約上限利息額
二  前号に掲げる場合以外の場合 法定上限額の二分の一の金額

ご不明な点などありましたら、顧問弁護士にご相談ください。また、最近は、企業においてコンプライアンス意識が高まっています。労働者が会社に対して残業代を請求したり、元従業員が会社に不当解雇を訴えたり、ある日突然会社に法律トラブルが生じることがありますが、日頃からコンプライアンスを重視して会社を経営していれば、心配することはありません。そのためには、顧問弁護士(法律顧問)に相談して日常業務に入り込んでもらうのが近道ではないかと思います。
 

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【2010/12/16 12:18 】 | 顧問弁護士(法律顧問)
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